近年廃棄物(ごみ・下水汚泥)焼却灰の処分場不足が問題となっており、焼却灰の無害化・減容化のため、高温溶融処理したスラグ化技術が注目されています。
 このスラグの有効利用が求められていますが、その有効利用率は約22%とまだ低い水準であり、溶融スラグの有効利用率を増加させることのできる技術の開発に、山口大学と共同研究を行っております。

T.溶融スラグとは?

溶融スラグとは、焼却灰の廃棄物を燃焼熱や電気から得られた熱エネルギー等により超高温(1200℃)下で加熱、燃焼され、無機物を溶融した後に冷却したガラス質の固化物です

U.溶融スラグの課題
・社会的認知の不足から市場が限定される。
・規準化されていない。
・品質の問題

V.混合物の傾向

・スラグ量を変えても、最適アスファルト量は変わらない。
・スラグを入れるほど安定度は小さくなる。
・スラグを入れるほど耐流動性は小さくなる。
・スラグを入れるほど剥離抵抗性は大きくなる。
.W.溶融スラグの安全性
安全性  

(単位mg/l)

項 目 基準値 溶融スラグ
カドミウム 0.01以下 不検出
0.01以下 不検出
六価クロム 0.05以下 不検出
ヒ素 0.01以下 不検出
総水銀 0.0005以下 不検出
セレン 0.01以下 不検出
※厚生省通達 生衛発第508号による

X.溶融スラグの形状
性 状  
項 目
表乾密度(g/cm3) 2.83
吸水率(%) 0.79
単位容積質量(kg/l) 1.74
実績率(%) 61.8

Y.溶融スラグの有効利用

現時点において直ちに有効利用が可能な範囲としては、下記の用途が考えられます。

1.従来技術のコンクリート二次製品(舗装平板、境界ブロック)
2.道路側溝ブロック
3.下水ヒューム管
4.擁壁などのコンクリート
5.溶融スラグ入りアスファルト舗装
6.景観舗装用として
 現在そのほとんどが、埋立処分されている溶融スラグを使用することで、資源の有効活用、中間処分場の延命など、環境の維持に貢献します。